介護休業給付金とは?受給要件・期間・金額を知っておきましょう!

育児休業給付金については、会社勤めの女性は「何かしら給付金がもらえるぞ」という認識があるようですが、「介護休業給付金」はあまり知られていないようです。
育児・介護休業法では、育児および家族の介護を行う労働者の、職業生活と家庭生活の両立が図られるよう支援することで、退職せずに済むように雇用の継続を図ること等を目的としています。
では、介護休業給付金がもらえるための要件を見ていきましょう。

受給要件

  1. 介護休業の開始前の2年間に、12ヵ月以上雇用保険に加入していること。
    有期雇用労働者は、介護休業開始時において、同一の事業主の下で1年以上雇用が継続しており、かつ、介護休業開始予定日から起算して93日を経過する日から6か月を経過する日までに、その労働契約(労働契約が更新される場合にあっては、更新後のもの)が満了することが明らかでないこと。
  2. 対象家族(配偶者、父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹、孫)のための休業であること。
  3. 対象家族が負傷、疾病又は身体上もしくは精神上の障害により、2週間以上にわたり常時介護を必要とする状態にあること。

受給できる期間

介護休業給付金は、支給対象となる家族について93日を限度に3回までに限り受給できます。
1回に93日連続した休業でも可能ですし、分割して取得することも可能です。

介護は93日で終わるものではなく、長期におよぶことがほとんどです。
介護休業は、一時的に自宅で介護をすることだけでなく、今後の介護の方法を家族で考えたり、必要に応じて預ける施設を探す、そのための準備を進めるなど、被保険者がいまの職場で継続して働けることができるような利用が想定されます。状況に応じて、1回のみ利用か、2分割、または3分割での利用が良いのか検討しましょう。

分割は3回に限りですので、1週間の介護休業を3回取得した場合など93日に満たなくても、終了となりますので注意しましょう。

受給できる金額

休業開始前の直前6ヵ月の給料平均の67%
具体的には、休業開始前の直前6ヵ月の給料合計を180日で割った額が「賃金日額」となり、
「賃金日額×支給日数×67%」です。
月給平均20万円の人が1ヵ月介護休業を取得した場合、約13.4万円です。

注意点

  1. 介護休業給付金は、休業を終えてから申請しますので、介護休業中はもらえません。
  2. 介護休業給付を利用できるのは、同じ対象家族に対して原則1回です。ただし介護休業が93日に達するまでは3回までの分割利用が可能です。
  3. 複数の家族で介護休業をすることは可能です。例えば、母を介護をするためにまず妻が介護休業を3ヵ月とり、その次に旦那さんが3ヵ月取得するということができます。
  4. 育児休業給付金と介護休業給付金は同時に受けられません。この場合は介護休業が最大93日なのに対して、育児休業は原則お子さんが1歳まで取得可能ですので、妻は育児休業を優先して、介護休業は旦那さんが取得するなどの対応が賢明です。

制度をうまく活用し、休業期間を乗り切りましょう

雇用保険は、被保険者になんらかの問題が生じて働けなくなり、給料を得られない時のための制度です。
介護休業もその1つ。
高齢化社会に突入し、親の介護は現実的な問題です。最近では子のうつ病のために利用するケースも増えています。
失業給付や育児休業とともに、介護休業も必要な時にぜひ利用したい制度ですので、覚えておきましょう。

投稿者プロフィール

柏谷英之
柏谷英之
柏谷横浜社労士事務所の代表、柏谷英之です。
令和3年4月から中小企業においても「同一労働同一賃金」が適用されました。これは正社員 と非正規雇用労働者(有期雇用労働者・パートタイム労働者・派遣労働者)の間の不合理な待遇差の解消を目指すものです。これまでのように単にパートだからという理由だけで「交通費や賞与はない」ということは認められません。
これからは「同一労働同一賃金」に対応するため、正社員 と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差を是正しなければいけません。
「働き方改革」が推進され、残業時間の上限規制(長時間労働の是正)、有給休暇の取得義務化など、法律はめまぐるしく変わっています。また「ブラック企業」という言葉が広く浸透し、労働条件が悪いと受け取られる企業は採用にも苦労しています。
法律に適した労務管理で、働きやすい職場環境を整え、従業員の定着や生産性の向上など、企業の末永い発展をサポートします。
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