夜勤者の算定基礎届の支払基礎日数

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算定基礎届の時期になりました。
社会保険に加入している従業員の4月、5月、6月の給料支給総額を平均して、9月から翌8月までの標準報酬月額を決定します。

支払基礎日数とは

支払基礎日数とは、給与計算の対象となる日数をいいます。
算定基礎届では、決定される標準報酬月額が著しく実態とかけ離れないように、4月、5月、6月の支払基礎日数が17日以上ある月を集計します。
この支払基礎日数は、原則、月給者なら歴日数、日給者や時給者は勤務日数となります。
パート等の短時間労働者で支払基礎日数がいずれも17日未満の場合は、3ヵ月のうち支払基礎日数が15日以上17日未満の月の報酬総額の平均を報酬月額として標準報酬月額を決定します。

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夜勤の場合の支払基礎日数は?

日本年金機構の「標準報酬月額の定時決定及び随時改定の事務取扱いに関する事例集」では、以下のように示されています。

支払基礎日数について、例えば夜勤労働者で日をまたぐ勤務を行っている場合はどのように計算すべきか。

夜勤労働者で日をまたいで労務に就いている場合は、以下のように取り扱う。

① 夜勤勤務者が月給で給与の支払いを受けている場合
→ 各月の暦日数を支払基礎日数とする。

② 夜勤勤務者が日給で給与の支払いを受けている場合
→ 給与支払いの基礎となる出勤回数を支払基礎日数とする。ただし、変形労働時間制を導入している場合は、下記の③に準じて取り扱う。

③ 夜勤勤務者が時給で給与の支払を受けている場合
→ 各月の総労働時間をその事業所における所定労働時間で除して得られた日数を支払基礎日数とする。なお、勤務中に仮眠時間等が設けられている場合、これを労働時間に含めるか否かは、その事業所の業務の実態、契約内容、就業規則等によって仮眠時間等が給与支払いの対象となる時間に含まれているかどうかを確認することで判断されたい。

(例)総労働時間130時間/⽉
事業所所定労働時間8時間/⽇
130時間÷8時間=16.25 ⽇⇒支払基礎⽇数17⽇。

まとめ

日給制の夜勤がメインの労働者の場合、勤務日数カウントだと3ヵ月とも15日を超えない場合があります。夜勤のある事業所は変形労働時間制を採用していることも多く、その場合は前述③の方法がしっくりするでしょう。


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投稿者プロフィール

柏谷英之
柏谷英之
柏谷横浜社労士事務所の代表、柏谷英之です。
令和3年4月から中小企業においても「同一労働同一賃金」が適用されました。これは正社員 と非正規雇用労働者(有期雇用労働者・パートタイム労働者・派遣労働者)の間の不合理な待遇差の解消を目指すものです。これまでのように単にパートだからという理由だけで「交通費や賞与はない」ということは認められません。
これからは「同一労働同一賃金」に対応するため、正社員 と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差を是正しなければいけません。
「働き方改革」が推進され、残業時間の上限規制(長時間労働の是正)、有給休暇の取得義務化など、法律はめまぐるしく変わっています。また「ブラック企業」という言葉が広く浸透し、労働条件が悪いと受け取られる企業は採用にも苦労しています。
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