テレワークで使える助成金!人材確保等支援助成金

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テレワークには、人材の確保や、事業継続性の確保、ワーク・ライフ・バランスの実現、育児や介護と仕事の両立、通勤のストレス軽減などのメリットがあります。
反対に、勤怠管理が複雑化したり、セキュリティリスクが高まるなどのデメリットもあります。

そのため人材確保等支援助成金(テレワークコース)を活用して、安心なテレワーク関連機器の導入や従業員への研修などを実施していきましょう。

人材確保等支援助成金(テレワークコース)とは

人材確保等支援助成金(テレワークコース)とは、初めて会社でテレワーク制度を導入する場合に対象となる助成金で、導入する機器代や、就業規則等の改定費用などの経費に対して助成金が支給されます。

利用・申請の流れ

1、テレワーク実施計画の作成・労働局へ提出し認定を受ける
2、認定を受けた実施計画に基づき、テレワークを可能とする取り組みを実施(就業規則
  の整備・改定・機器購入等)計画認定日から起算して6ヵ月を経過する日までの間の
  連続する3ヵ月間を「評価期間」として、テレワークを実施
3、機器等導入助成に係る支給申請(計画認定日から起算して7ヵ月以内)
  助成額は、支給対象経費の30%(1企業あたり100万円、テレワーク実施対象労働者
  1人あたり20万円のいずれか低い方の金額)

4、上記2の評価期間の初日から1年を経過した日から起算した3ヵ月間を「評価期間(
  目標達成助成)」として、テレワークを実施
5、目標達成助成に係る支給申請(評価期間(目標達成助成)の終了日の翌日から起算し
  て1ヵ月が経過する日まで)
  助成額は、支給対象経費の20%(生産性要件を満たした場合は35%(※1))
 (1企業あたり100万円、テレワーク実施対象労働者1人あたり20万円のいずれか低い
  方の金額)

(※1)助成金の支給申請を行う直近の会計年度における「生産性」が、その3年度前に比べて6%以上伸びていること または、その3年度前に比べて1%以上(6%未満)伸びていること。

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助成対象となる取り組み

カッコ内の金額は上限額
①就業規則等の作成・変更(10万円)
②外部専門家によるコンサルティング(30万円)
③テレワーク用通信機器の導入・運用
 ・ネットワーク機器(15万円)
 ・サーバー機器(50万円)
 ・NAS機器(10万円)
 ・セキュリティ機器(30万円)
 ・ウェブ会議関係機器(1万円/対象労働者1人)
 ・サテライトオフィス利用料(30万円)
④労務管理担当者に対する研修(10万円)
⑤労働者に対する研修(10万円)

支給要件(注意点)

①機器導入助成
 ・新たに、テレワークに関する制度を規定した就業規則等を整備すること。
  (就業規則に規定していないが、すでにテレワークは実施しているというのはNG)
 ・テレワーク実施計画認定日以降、機器導入助成の支給申請日までに、助成対象となる
  取り組みを1つ以上行うこと。
 ・評価期間(機器等導入助成)に1回以上対象労働者がテレワークを実施する。または
  評価期間(機器等導入助成)に対象労働者がテレワークを実施した回数の週平均を1
  回以上とすること。

②目標達成助成
 ・評価期間後1年間の離職率が、計画提出前1年間の離職率以下であること。
 ・評価期間後1年間の離職率が30%以下であること。
 ・評価期間(目標達成助成)に、1回以上テレワークを実施した労働者数が、評価期間
  (機器導入助成)初日から1年を経過した日における事業所の労働者数に、計画認定
  日時点における事業所の労働者数全体に占める対象労働者の割合を掛け合わせた人数
  以上であること。(※2)

(※2)D≧C×B/A
テレワーク実施計画認定日の労働者数(A)
(A)のうちテレワーク実施対象労働者数(B)
評価期間(目標達成助成)初日の労働者数(C)
テレワークを行った労働者数(D)

PC、タブレット、スマートフォンの購入費用は対象外です。
テレワークを実施する旨を就業規則へ記載することが必要です。

まとめ

テレワークは、多様な働き方の推進、人材活用の仕組みとして進んできましたが、コロナの影響もあり、急速に普及してきました。
いまでは、テレワークが可能かどうかも、求職者が入社を決める要素になってきています。
「うちではテレワークは無理」と決めつけず、ぜひ活用を検討してみてください。


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投稿者プロフィール

柏谷英之
柏谷英之
柏谷横浜社労士事務所の代表、柏谷英之です。
令和3年4月から中小企業においても「同一労働同一賃金」が適用されました。これは正社員 と非正規雇用労働者(有期雇用労働者・パートタイム労働者・派遣労働者)の間の不合理な待遇差の解消を目指すものです。これまでのように単にパートだからという理由だけで「交通費や賞与はない」ということは認められません。
これからは「同一労働同一賃金」に対応するため、正社員 と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差を是正しなければいけません。
「働き方改革」が推進され、残業時間の上限規制(長時間労働の是正)、有給休暇の取得義務化など、法律はめまぐるしく変わっています。また「ブラック企業」という言葉が広く浸透し、労働条件が悪いと受け取られる企業は採用にも苦労しています。
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